第４回精華町情報化基本計画検討懇話会　議事録

郷原委員			町が使用する現用システムとの兼ね合いはどうなるのでしょうか？

事務局			府が進めようとするシステムについては、下地となる基本ベースの部分だけを各市町村が共有しようと考えておられるようですが、精華町としましては、セキュリティや災害対策面、費用対効果などを考慮した上で、導入を計っていきたいと思っております。

山本委員			近隣の自治体との情報の連携やネットワークはどのように考慮されているのでしょうか？

事務局			京都府内に関しては、京都デジタル疏水ネットワークで各種情報のネットワーク化が整備されていますが、他府県の市町村間では、情報共有などに関して、現段階においては整備が出来ていないのが現状です。

本懇話会での議論を踏まえ、会長、副会長、事務局で再調整の後、３月中に提言書として町長へ提出いたします。

第４回　精華町情報化基本計画検討懇話会　会議録要旨

日　時		平成１７年２月２１日（月）　午後１時～３時００分
場　所		精華町役場　６階　審議会室
出席委員		青木委員、岩井委員、郷原委員、清水委員、濱田委員、林委員村瀨委員、山本委員、渡辺委員（五十音順）
欠席委員		天野委員
事務局		青木総務部長、木村財政課長、岩井

内　容	会議次第（ＰＤＦ）
		１．	開会

		２．	会長あいさつ

		３．	懇話会
			（１）「京都府の情報化情勢について」
				資料１７：【市町村業務支援システムの共同導入に関するワーキング・グループ　　　　　　　の設置について（PDF）】
			（２）「本懇話会からの提言書（案）について」
				資料１８：【精華町情報化基本計画策定に向けた提言書(案)（PDF）】

		４．	そのほか

		５．	閉会

会　長		私と副会長、事務局でまとめました提言書（案）に関しまして、それぞれ委員の方々のご意見をお願いします。なお、本日欠席されておられます天野委員からは、この提言書（案）にご賛同いただいておりますことをご報告いたします。

岩井委員		概ね、上手くまとめられていると思いますが、この提言書を実際に実現していくために、今後どのように進めて行くのか教えてください。

事務局		出来上がった正規の提言書を、会長・副会長より町側へ提出していただいた後、役場内の各関係部署で協議し、実現できる事業順に、短期・中期・長期(５年以降)と目標を立てて、今年夏ごろまでに基本計画や実施計画を作成し、住民の皆さんに計画を公開する予定です。

村瀨委員		（別途資料の新聞記事について）国レベルでも、コンビニエンスストアを情報拠点として、防災面や住民票を取れるなどの規制緩和が進められていますが、まさに精華町についても、率先してそのような具体的なプランを進めていくという項目を折り込んではどうでしょうか。

会　長		提言書をまとめる際に、具体的なプランを挙げるべきだと思いますが、その一つとしてやはり緊急や災害時の整備が考えられました。今の役場一点集中型では、無理な点・不都合な点などがいろいろと考えられますので、官民連携でコンビニエンスストアを利用してはどうでしょうか。このことを提言書にもう少し取り入れてもよいのではと思われます。この点もあわせて議論をお願いします。

清水委員		私も毎日どこかのコンビニエンスストアへ立ち寄ります。一拠点としてうまく利用できればよいのではないかと思います。提言書については、うまくまとめられてていると思います。

会　長		住民の皆様に、緊急時にはコンビニエンスストアが拠点となるということを普段から知っておいていただくということが必要かと思います。

濱田委員		現在、精華町にはどれくらいのコンビニエンスストアがあるのでしょうか。点在する場所のばらつきや撤退などの問題もあるのではないかと思います。また、町内にある集会所や保育所・学校など、従来の避難所となっているところとの整合性や使い分けはどのようになるのでしょうか。

会　長		既存の公共施設と置き換えるというのではなく、私たちの普段生活する中での馴染みのあるものを上手く取り入れるという方向性でいかがでしょうか、という提案だとお考えください。

濱田委員		確かにコンビニエンスストアは便利だとは思いますが、実際に実用化するためにはかなりのいろいろな問題が出てきて、すぐには難しいのではないかと思います。

会　長		個人情報の取り扱い等を念頭におかれた発言かと思います。実用化に向けての具体的な内容は町が検討することであり、本会で議論する内容ではないと考えておりますが、一つの案として、このような一連の内容を包括する方策が必要なのでは、という提言と考えております。

林委員		これらの計画が５年後に実現することを想像しますと、毎日の生活が楽しく感じられます。実現達成には非常に困難な面もあるかと思いますが、とりあえず『一歩踏み出す』ことが大事ではないかと思います。

会　長		計画だけで終わらず、やはり一歩ずつ前進することが、実現へ向けて重要であると思います。

山本委員		民間企業と同様に、計画だけでなく具体化し実現していただきたいと思います。それには、既存の資源をいかに活用するかということも大きなポイントではないでしょうか。災害発生時の対策としては、日常生活の行動に沿った形で検討することで、混乱した状況においても機能すると思われます。コンビニエンスストアを例に考えた場合、長年同じ地で商いをされているお店は、その地域の方にとって便利であるからこそ利用されているのではないかと思います。コンビニエンスストアがない地域に関しては、別途検討の余地はありますが、そのようなコンビニエンスストアの利便性を活用するということも一つの方法ではないかと思います。

会　長		「コンビニエンス」＝「便利」という意味で、精華町を見た場合、コンビニエンスストアが主要道路沿いに点在していることは好都合ではないかと思われます。具体的な数値が提示されているわけではありませんが、コンビニエンスストアを利用することで、多数の町民が避難できるのではないかと思われます。

郷原委員		最近では、政治の世界においても『マニフェスト』が重要視されており、企業社会においても『目標の数字』を掲げて遂行しています。この資料の項目全てを５年間で実現することは非常に困難かと思われますが、マニフェスト的な目標を掲げて今後推進されることを強く希望します。そして５年後、本会の委員が有志として集まり、計画に対しての進捗状況を調査してみてもいいのではないでしょうか。災害時におきましては、精華町のすばらしい社会資本（庁舎等の公共施設、研究所など）を有効に活用すべきだと思いますが、個人的には、コンビニエンスストアよりもむしろ耐震性のある国立国会図書館や研究所に避難すると思います。

会　長		『自己点検』『自己評価』や評価組織など第三者機関による『総合点検』『総合評価』は非常に重要であると思われます。また、定期的に進捗状況を報告し、現状を把握することで、目標に対しての取り組みや熱意も変化するように思います。

岩井委員		先日、地域の防災会議の中で、「消火栓などの防災器具の収納場所等があまり知られていない」との意見があり、それに関連する情報発信の必要性を強く感じ、早急に対策を講じなければと思います。また、先日の新聞紙上で書かれていたのですが、カーナビゲーションシステムの新機能として、「主要な幹線道路だけでなく、生活道路に至るまで道路の混雑状況が確認できる」との記事を見て、日常もそうですが、特に災害時において、カーナビゲーションシステムは重宝するように思われます。『情報』は日々進化しており、その時代に応じた柔軟な対応をしなければいけないと思います。

会　長		情報の伝達には、カーナビや携帯電話、コンビニエンスストアなど、日常生活に密着した機器（もの）を活用したシステムでなければ、緊急時のような混乱した状況では機能しなくなります。また、災害時になって初めて使用するということでは、逆に混乱を招く恐れがあると思われます。施設も同様に、普段から馴染みのある状態にしておかなければ、災害時の避難場所として機能しなくなると思います。

青木委員		この計画書の内容を具体化していく中で、いかに精華町が費用を掛けずに集約化するかが大変重要な点であると考えます。コンビニエンスストアについては、経営状況などにより撤退するなど流動的な面があるため、こと災害に関してはコンビニエンスストアに『主体性』を持たせるのではなく、あくまでも『情報の中継ポイント』であるべきと考えます。また、各小学校には『学校給食』があることを考えると、十分、防災基地となりえるのではないでしょうか。

会　長		民間企業は、状況によっては撤退することもありえますが、その際には代替案を検討し、さらに困難な場合には町がフォローすることで解消されるのではないでしょうか。緊急時において、学校給食設備など町所有の施設を利活用することも考えられますが、緊急時のみの活用と考えますと機能しない可能性が高いと思われます。コンビニエンスストアは生活に密着しており、非常時においては、物資の調達などが可能になるなど非常に有効的ではないかと考えます。

濱田委員		資料１８の１５ページ「（２）知の集積・ネットワークと産業の活性化」にある「実現のステップ」に挙げられている項目が抽象的で理解しづらいのですが、具体的にどのようなことか説明していただきたいのですが。

会　長		精華町の独自性を考えた場合、まず『学研都市の中核を担う』といった点が挙げられ、そのようなイメージを最大限に利用すべきとの議論が先般行われました。人材を育成する、または、そのような人材が起業することによって、地域経済の活性化につながるなど様々な効果があります。それは精華町だからこそ実現可能なことであり、情報化の題目として活かせないかという事から、本項目が挙げられています。事務局から補足的な説明がありましたらお願いいたします。

事務局青木総務部長		具体的なことを説明しますと、町では、ベンチャー企業に対して支援を行うための条例を、昨年秋に制定し、また、かねてから「研究型の開発産業を学研地域で行いたい」と要望してきましたことが認められるなど、学研地域の環境も大きく様変わりいたしました。その流れを受けて、けいはんなプラザ、推進機構において『けいはんな交流センター（仮称）』が設置され、関経連、京都府、大学関係、京田辺市、木津町、精華町との共同出資で今年４月より、情報発信を含めた支援センターの発足を予定しております。質問にありました具体的な事業名に関しては、資料１８の１１ページの「（２）ＩＴ最先端都市の実現と活力ある情報社会の形成」に掲げています「施策の展開例」をご覧いただきましたらご理解いただけると思います。

林委員		最近、新聞やテレビのニュースを見ていて感じたことですが、一般的に官公庁には日本的な体質が多々残っており、ＩＴ起業家に対する独特な価値観、倫理観が根付いているのではないでしょうか。ベンチャー企業の育成、支援等については、町もそのような点においての意識改革が重要ではないかと思います。

村瀨委員		（岩井委員が発言されたカーナビゲーションシステムについて）『情報』の移り変わりが早いため、電子地図やホームページなど、新しい情報をいかに迅速に反映させるかが重要かと思います。また、資料１８の１５ページ「（２）知の集積・ネットワークと産業の活性化」にある「ＩＴボランティア・ＮＰＯ等との連携」の部分に、行動計画や築き上げた情報化システムに対して、どのように客観的に実施調査・確認を行っていくかが大きな課題になる、という一文を書き加えていただきたいと思います。

会　長		『ＩＴ』に対しては、人によりさまざまな見方があろうかと思います。大きな流れとして『ＩＴ』という言葉ではなく自然との協調、エコにつながっているのだろうと思います。それぞれがムダをなくし、事業を進めていった時に、最終的に地球と共存できる期間が長くなるという部分が大きな目標になっているのだろうと思います。このような中で精華町独自の部分を活かすことが重要ではないでしょうか。最終的な結論としましては、限られた資源の中で限られたものをいかに有効に使う事が重要であるということになろうかと思います。提言書（案）につきましては、本日いただいた意見を参考にして、追加項目や文章表現を再検討します。その上で、手直しをする場合は、会長責任で修正の上、３月中に町長へ提出したいと考えていますが、いかがでしょうか。

一同		（了解）

会　長		長時間に渡り、積極的なご協力を賜りましたこと、この場をお借りしましてお礼申し上げます。これを持ちまして議事を終了し、本懇話会は散会とさせていただきます。