第３回　精華町情報化基本計画検討懇話会　会議録要旨
　
日　時 平成１６年１２月１日（木）　午後２時～４時３０分

場　所 精華町役場　審議会室

出席委員 青木委員、天野委員、岩井委員、郷原委員、清水委員、濱田委員、林委員
村瀨委員、山本委員、渡辺委員（五十音順）

事務局 木村財政課長、岩井


内　容 会議次第（ＰＤＦ）

１． 開会
　
２． 会長あいさつ
　
３． 懇話会
（１）「各委員からの意見書の検討について」
資料１６：【懇話会各委員の意見要旨について（PDF）】
（２）「本懇話会からの提言について」
　
４． そのほか
参考資料：【精華町情報化基本計画　骨子案（PDF）】
５． 閉会


懇話会の議事


（１）各委員からの意見書の検討について

　　資料１６：【懇話会各委員の意見要旨】に要約されております。

（２）本懇話会からの提言について

会　長 それでは、これより提言書に関する、具体的なご討議をいただきたいと存じます。
　
岩井委員 現在、町内の各地域においてブロードバンドのインフラ整備に格差がみられるように感じます。まずは、全地域にブロードバンドのインフラ整備を進めていただけたらと思います。
また、ＩＴの弱点は災害時にあり、『地域ＦＭ放送』などアナログ的な手法も並行して検討する必要があるように感じます。
　
村瀨委員 私の仕事がらみの関係で、この地域でコミュニティＦＭのお話がありますが、これに関しては現在検討中です。ただし、運営に関して課題があり、実施までには多少時間を要するかと思われます。
　
会　長 自治会を拠点としたコミュニティＦＭ放送なども、非常に有用な案ではないでしょうか。『より安全な町』を実現するためには、インターネットに特化するのではなく、従来の人同士のネットワークも重要かと思われます。人と人とのふれあいが最終的に『安全な町』に結びつくように思います。
　
　
会　長 ここで、参考資料として配布されております『精華町情報化基本計画　骨子案』に関して、事務局から説明していただきます。
　
ここで、事務局より『精華町情報化基本計画　骨子案』についての説明が行われました。
　
青木委員 現代社会においてはＩＴに慣れすぎている面があり、それに頼りきっている点は否めないのではないでしょうか。電子情報化を進めるだけでなく、従来からの地域における社会性の良さを見直すなど『意識改革』も併せて進めることが重要かと思います。
　
会　長 ＩＴ化を進めることによるマイナス面を、いかに防いでいくかということは、今後の話題になってくるかと思います。いくらＩＴ化が進んだとしても、人と人とがコミュニケーションできないものは見かけ上のＩＴであって、全てにおいて『便利』であることが逆効果を生む可能性もあるのではとも思います。不便であることの有用性も意識する必要があるのではないでしょうか。
　
村瀨委員 『情報』にも様々な種類があり、それらをどのように扱うか、精華町として『扱う側の体制づくり』も検討しつつ、情報化の本来の意味を検討することが必要かと思います。
　　　
青木委員 地域住民の安全や防災に関して、個々にできるような情報化は必要かと思います。さらに『人間性の改革』『地域の意識改革』も併せて実現できるような方法が望ましいのではないかとも思います。
　　
山本委員 ＩＴ化を進めることにより、機械と接する時間が多くなります。そのため、人との関わりが希薄になり『マンマシン化』する傾向にあるように思います。従来からの、人と接する『マンツーマン形式』も重要で、大人が率先して意識改革を行い、子供たちのお手本となるよう進める必要があるように思います。
　
林委員 昔の日本は『年寄りの知恵』が有効で、社会の尊敬も得られましたが、最近のＩＴ社会では高齢者がその流れに取り残される傾向があります。現在の社会に見られる『デジタルデバイド※』をいかに解消するかが今後の大きな課題だと思います。
※ デジタルデバイド：情報格差。パソコンやインターネットなどの情報技術（ＩＴ）の習熟の度合いなどによって発生する社会的・経済的な格差のこと。
　
会　長 非常に難しい問題ですが、本来のＩＴ化とは『マンツーマンインターフェース』（フェイスツーフェイス）だと考えています。人と人とのふれあいがあり、その背景にＩＴがあるんだという共通意識が全体的に欠如しているように思います。全てを機械的に処理することがＩＴ化の目的ではなく、人と人との関係をサポートするためのＩＴこそが『血の通ったITシステム』なのではないでしょうか。
　
濱田委員 『ＩＴ社会と高齢者』に関して、私の日常生活において感じたことですが、同居している母の日常の疑問に対して、私の息子達がインターネット検索を利用して、その結果を母に説明してくれているのをみて、母も間接的にインターネットの恩恵に預かっていると感じました。
また、『コンピュータおばあちゃんの会』という、中学生以上の方がボランティアで講師を務められている高齢者のコンピュータサークルがあると聞いたことがあります。『ＩＴ』をテーマに、高齢者と若年者の交わりの場が増えることで、お互いにとっての生活の可能性を膨らませていけるように感じました。
　
会　長 『ＩＴ』が人と人とのコミュニケーションに役立っている、まさに一つの解答なのではないでしょうか。組織の最小単位である『家族』や『サークル』などから『町』などへの大きな組織に、このようなコミュニケーションの輪が広がると、それこそが最終的な『セキュリティ』につながるのではないでしょうか。
　
郷原委員 自治会からの立場として考えますと、『夏祭り』など多くの方が参加するイベントは、コミュニケーションを図る上で非常に有効な方法だと感じました。また情報の伝達方法として、従来からの回覧板に加え、希望者には電子メールで自治会情報などを配信するように試みました。回覧板では実現が困難だった『新鮮な情報をお届けできる』という点においては、メールを活用できているように思います。メールでお知らせしてイベント当日に顔を合わす、このような積み重ねがコミュニケーションを図る上で最も重要かと思います。
　
会　長 自治会など、さまざまな環境にある方同士が、共通的な意識をもって何かに取りくむと結束力が高まる、あるいは連帯感が生まれます。ただ、それがインターネット上では真剣に取り組めない場合もあり、実際に交流の場に参加し、人と人とが接する機会があってコミュニケーションは達成されるものと私は考えてます。『ＩＴ』の本来あるべき姿とは、そのような状況をサポートすることではないでしょうか。
　
岩井委員 商工会、あるいは農業者におきましても、ＩＴを積極的に活用しアピールしていくことで活気が生まれ、地場産業の発展に貢献するのではないかと思います。
　
清水委員 ＩＴ化を進めるにつれ、パソコンや携帯電話などハード面は充実し、様々な情報が氾濫してきていますが、利用者は、その多くの情報から正しい情報、本当に必要な情報を取捨選択する能力を身に付ける、そのような教育体制も必要であるようにも思います。
　
会　長 最近、学生の間でもよくみられる傾向として、先輩後輩の相互で意思の疎通が図れていないように感じられます。社会全体を見ましても、年配者と若年者の間に同様のことが言えるのではないでしょうか。やはり、世代継承性がないと社会全体がもろくなる、最終的にはセキュリティの脆弱化につながるのではないかと思います。
　
会　長 それでは、まだまだ、ご意見などがあろうかとは思いますが、時間の関係もございますので、以上をもちまして、提言書の討議を終了したいと思います。

議論・意見交換終了後、次回の懇話会を平成１７年２月中旬に開催予定とすることを決定し、閉会しました。

精華町トップページ
会議録要旨